Googleも怒っています: 1文字5円、卒論に代行業者

その存在は知っていましたが…

大学の卒業論文やリポートの執筆を有料で請け負う代行業者が登場し、波紋を広げている。

1文字5円、卒論に代行業者…大学は「見つけたら除籍」(読売新聞) – goo ニュース

「金になるのならなんでもやる」のが金儲けの極意とはいえ、不正はその範疇には入らないのですが。むしろ後でしっぺ返しを食らうのが世の常。クラッカー(ハッカーではない)が競合企業の機密情報に不正にアクセスして企業から報酬を受け取るのと似ているな、と思います。勿論、私はこのような商売をやる気など全くないのですが、「1文字5円とは随分安いなあ」と思った次第です。卒論とはいえ本気で書けば1ヶ月近くはかかるだろうに。人件費を考えたら100万円では安すぎると思うのは私だけでしょうか?

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実際の論文というのは、図や表なども必要ですし、そういうのは卒業研究を続けていくうちに徐々に形づけられていくものでしょう。それもと、雛型が存在するのでしょうか? 教授に与えられたテーマや卒論の題名があるので、そんなものが通用するのでしょうか? 私にとっては、これが事業として成り立つこと自体が摩訶不思議です。多分、中身はかなりいい加減なのではないかと推察されます。

もしかしたら、職のない学位取得者がやっているのでしょうか?  その分野に精通している人であれば、卒論レベルの文章を作成することなど大したことではないのかも知れません。ですが、割に合うバイトとは思えませんね。当然、時間をかけないのであれば、質は悪くなります。

自らの学習の機会を放棄する学生

私が嘆いているのは、不正だからと言うことではありません。学生が、一生に二度と来ない(人によっては3回までありますが←博士課程。さらに別の大学に入学などする人はもっと多いかも知れません。)、ちゃんとした論文を学習として執筆する機会を放棄していることを嘆いているのです。

自分の研究(学習)したことを整理し論理づけし、自分の主張を他人に理解してもらうために書くのが(卒業)「論文」です。社会に出ると、いきなりそういうスキルを求められることが多くなってきています。少なくともホワイトカラーの人は、そのような作業が仕事のかなりの部分を占めると言ってよいでしょう。決して学術論文だけの問題ではないのです。何かの「課題」について研究などし、得られた知見を、(後の)人に分かり易く説明するために、文章として残す。こういったトレーニングを受ける機会と言うのは、本当にほとんど無いと言ってよいでしょう。勿論、社会に出てから、揉まれて徐々にスキルが付いてくるかも知れませんが。

内容(特に論理づけ)について、細かくチェックしてもらえる機会など、社会に出ると本当に少なくなります。学科にも依りますが、教授やその他の教官からの指導を受けられるチャンスは本当に無いと思った方が良いです。

「文章を書く能力」というのは、本当にどんな分野でも求められる能力です。が、そういう能力に特化した人々も居るということは皆さんもご存知だと思います。そう、「文筆家」と言われる人々です。多少の専門知識や情報収集能力があり、それを文章にまとめる能力があれば、それだけで飯を食っていけるのです。そういう特殊な場合でなくても、ある程度文章を書く能力のある人は、どんな分野でも重宝されるものです。

企業で企画などやるにしても、まずは企画書を書かなければなりません。元々のアイディアは良くても、ちゃんと説明できなければ、ボツになるでしょう。公務員、特に官僚は、文章との格闘になるのでは?

ブログとアフィリエイト

「そのうち、一人一ブログの時代が来る」と言われる程、ブログが流行しています。一部例外はありますが、ブログは基本的に文章を残すためのものでしょう。最近は写真も多くなりましたが…。そして、ブログに必ずと言って良いほどくっついて来るのがアフィリエイトです。「本当はブログなどやる気はなかったが、アフィリエイト出来るということでブログを始めた」輩も居ると思います。

アフィリエイトをやりたいのであれば、文章力は必須でしょう。これは経験したことですが、商品の写真や広告バナーだけでは商品は売れません。GoogleAdsenseのような広告でも同様です。ちゃんとしたコンテンツが無いと、通常の方法ではトラフィックが集められないのです。コンテンツがあるところにトラフィックは集まります。そう、最も簡単に作成できるのが文章コンテンツです。画像や動画は大変です。検索エンジンで検索されるのも、専ら文章であると考えて良いでしょう。画像を探している人も居るかも知れませんが、大抵はある事柄について何か情報を得たいと思っている訳です。その答を教えることこそが重要なのですが、ちゃんとした文章が書けないとなると、それも叶わないということになります。ある程度コンテンツが無いと検索に引っかかりません。

文章が書けず、通常の方法でトラフィックが集まらないとなると、大抵はスパム行為をやらかします。これとて、トラフィックを集め続けるにはスパム行為を行い続けなければならないので、長く続く筈がありません。また、アカウント停止など厳しい処分も待っています。GoogleAdsenseのアカウント停止(通称: アボセンス)を受けると、アカウントの復活は絶望的といわれています。

要は、アフィリエイトにしろ何にしろ、ネット上ではコンテンツが重要であり、そのコンテンツの最も一般的なものが文章であるということです。「卒論」を「代行」に頼む輩は、この文章を作る能力を研く機会を自ら放棄している訳です。

非常に愚かな行為だとは思いませんか?

学生がインターネット上で見つけた資料をリポートなどに引き写す「コピー&ペースト」が教育現場で問題となっているが、これを上回る究極の「丸投げ」で、文部科学省は「事実とすれば、到底認められない行為」としている。

「認められない行為」なのは当然ですが、自ら機会を放棄しているので、当然「除籍」となる訳ですね。勉学に励む気のない輩を在籍させる理由などないですからね。

Googleは怒っています(多分…)

ネット検索大手のグーグルも、「こうした代行は不正行為にあたる」と判断、代行業者のネット上の広告掲載を禁止する措置に踏み切った。

Googleは、「卒論執筆代行」のGoogleAdWordsへの出稿を停止するそうです。また、GoogleAdsenseのプログラムポリシーには、期末レポート等を販売するサイトへのAdsense広告の表示を禁止する条項があります。

Googleのこういった態度については、「不正(反社会的行動)を許さない」という態度を示すためのものだと、多くの方が考えていると思います。が、私は、実はGoogleにとってはもっと根の深い問題なのではないかと考えています(勿論憶測ですが)。

どういうことかと申しますと、それはGoogleの掲げる「使命」「理念」にあります。

これはうろ覚えですが、「ネット上の有用な情報(知識)を、整理統合し、閲覧者に提供する」ということです。「情報」とは勿論「コンテンツ」のことです。これで、何故Googleが「出稿停止」というような対応を取ったのか理解できると思います。つまり、Googleにとっては、不正な方法で作られた不正なコンテンツ(著作権侵害など)は非常に嫌なものなのです。「期末レポートの販売」や「卒論執筆代行」というのは、正にGoogleの嫌がる、不正なコンテンツの生成にあたるのではないでしょうか? Googleは当然厳しい態度を取るに違いありません。

まあ、「若い頃の苦労は、買ってでもしろ」と言われますが、「卒論」を「代行」に頼む輩は、その言葉の意味も理解できないに違いありません。「卒論を書く」というのは、正にそのシチュエーションですよね。高い学費を払って大学に入っているのに…。 今は、学歴よりも能力を求められる時代です。学歴のためだけに大学に入るのはナンセンスです。

卒業論文の書き方

一般的には、卒業研究やゼミのレポートなどを卒業論文として纏めることが多いと思います。自分でテーマを探す人も分野によっては居るかもしれませんが、理系では稀ではないでしょうか。

大抵は、論文のテーマとタイトルについて、指導教官(教授、准教授)と相談して決定することになると思います。大抵の卒論生は、自分で卒論のタイトルすら決められないと思います。

理系の場合は、研究室として取り組んでいる研究テーマがあったり、或いは卒論生用の小さな研究テーマが受け継がれているものです。大抵は、先輩によるそのテーマの卒論が残っています。そういうのを参考にしながら、論文の骨格を決めていくことになります。大体の目次を作成してみましょう。それを指導教官に見せ、大体の方針を確認し、其の上で執筆を開始します。この部分がある程度しっかり出来ていれば、無茶苦茶な論文にはならないものです。勿論、この過程で、必要な資料(参考文献)やデータなどをある程度用意しておくことになります。大抵の論文は、研究結果を公表するものですから、「結論ありき」で文章を組み立てます。最初に序論と結論を書いてしまうことになるかも知れません。

大抵の研究室には大学院生が在籍していると思います(分野によって異なりますが)。先輩が色々とアドバイスしてくれると思います。書いている途中で、新たに資料が必要になったり、場合によっては、データを用意しなおす必要が出てくるかも知れません。図や表は、執筆時に必要に応じて作成いくことになるでしょう。文章は、ある程度先輩の論文を真似することになります。いきなり格好良い文章など書ける筈がありません。なるべく多くの先輩の論文を読み、使えそうな文章であれば、拝借します。そして自分の文章に改造していくことになるでしょう。

ある程度余裕をもって執筆し、先輩や指導教官に見てもらって「駄目だし」してもらいましょう。

非常に大雑把ですが、以上が私の考える「卒論」の書き方(卒論執筆の進め方)です。一般論として、下記のような本も多く出版されています。手に取ることをお勧めします。

論文の書き方 (岩波新書)
論文の書き方 (岩波新書)

  • 清水 幾太郎
  • ASIN: 4004150922
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  • 価格: ¥ 735
  • 岩波書店
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