「ガンジス河でバタフライ」の原作者、たかのてるこ

長澤まさみ主演、宮藤官九朗脚本でドラマ化された「ガンジス河でバタフライ(文庫本)」(テレビドラマのDVD→ガンジス河でバタフライ ディレクターズ・カット版【2枚組】
)、原作者は「たかのてるこ」です。つい先日、ドラマのテレビ放映を前にラジオに出演していました。

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このドラマが製作されていることは、ドラマのプロモーション(テレビのCMやポータルサイトの芸能ニュースで長澤まさみが「ガンジス河でバタフライ」したことを取り上げていた等)で知っていたのですが、「たかのてるこ」という原作者のことは全く意識していませんでした。

ガンジス河でバタフライ」、原作者ということを聞いて、ラジオに耳を傾けました。大阪府出身ということですが、確かに関西弁で話してました。ラジオで原作のエピソードやドラマ化のエピソードについて話をしていました。ざっくばらんな感じでしたね。元々小心者だったとのことですが、とてもそんな風には聞こえませんでした。

著者は、あこがれていながらなかなか一人旅に踏み切ることができなかったといいます。二十歳の時に思い切って香港及びシンガポール(及びマレーシア)に一人旅をしたそうです。

就職活動を控えた大学4年生の前の春休みに、就職活動の面接の時に「趣味は旅」と言いたいがため(?)に、インドへ旅することにしたそうです(ドラマでは「言ってしまったがために」となっていますが…)。当時はバブル崩壊後の「就職氷河期」。30社以上の会社に落ちたそうですが、東映に入社できたとのこと。

そのインド旅行をネタに、自主制作のドキュメンタリーを作ったそうです。が、なかなか放送局に認めてもらえなかったようですが、恋する旅人~さすらいOLインド編いうタイトルで放映までこぎつけました。

ガンジス河でバタフライ」は、その放映の後に、大学生の時の旅について書かれたということです(たかのてるこ旅シリーズ 恋する旅人~さすらいOLインド編ガンジス河でバタフライは、内容が異なるようです)。最初の旅と、インドでのバタフライの為の旅の二部構成です。当たり前ですが、ドラマでは、ガンジス河でバタフライ(原作)」の内容を元にある程度構成などを変えているようです。たとえば「ホーリー」に遭遇する時期なども異なっていますし、原作にはない、詐欺に遭うというのがドラマにあったりします(見落としたかな?)。

ラジオではこんなことも言っていました。脚本については、大学の同期というよしみ(?)で宮藤官九朗に依頼したそうです。また、主演の長澤まさみは超売れっ子なので、条件面でなかなか折り合いがつかなかったそうです。でも、その甲斐があって、「長澤まさみがガンジス河でバタフライ」ということで話題が先行して知名度が上がったのではと思います。私が手にした文庫本の帯には、でかでかと「ドラマ化決定!」とあります。その下に、「主演・長澤まさみ」「脚本・宮藤官九朗」とあります。しっかり「放送時間」まで書いてあります。

何故「ガンジス河」か?という話もありました。「セーヌ川」でもよかったのかも知れないがお上品過ぎるということらしく、「ガーッとした感じ」が良いと思ったそうです。ラジオのトークを聞いていると、結構擬音が多かったような気もします。

私は、夕食のあと車を近くの本屋まで走らせ、「ガンジス河でバタフライ」を買い求めました。私が購入したのが文庫本で350ページ位ですが、夕食のあと一気に読んでも夜更かしをするほど時間がかかることはありませんでした。読書に慣れている人であれば、数時間で読めると思います。

念のために言っておきますが、肝心の「バタフライ」の記述はとても短いです。これは旅行記なので、カタルシスというのはありません。強いて言えばそれぞれのエピソードにカタルシスがあるかも知れません。

何故「バタフライ」なのか。著者は中学高校と水泳部だったそうです。もう少し詳しい話をしていたようですが、忘れてしまいました。

Amazonの商品の内容の欄には、「ハチャメチャ」という言葉が使われています。たしかにそういうイメージは間違いではないと思います。が、これは、決まった「日常」から逃れるために、わざと不確定な要素を旅に取り入れた結果とも取れます。旅先で出会った人々との交流を通じて自分というものを見つめなおす、自分のいる場所を再確認する、そんな感じです。

その時その時の状況が丁寧に記述され、また著者の感情も豊かに表現されています。冒険小説ではないのですが、ハラハラドキドキという感じがします。旅の追体験とでも言ったらよいのでしょうか?

また、インドのカースト制の名残の貧困層のことで、何度も愕然としたそうです。カーストにも含まれていない「不可触民」。インドでもっとも普及している宗教であるヒンドゥー教とカーストは切っても切れない関係にあります。法律上はカースト制は廃止されたとはいえ、元々の宗教観もあり、その影響は色濃く残っています。現在でも大して変わらないでしょう。日本では馴染がないと思うかも知れませんが、つい最近の江戸時代までは、同様の制度がありました。「士農工商」という言葉を知らない方はいないと思います。本当は「士農工商」ではなく、その続きがあるのですが、ここではちょっとクリティカルな話になってしまいますので、触れません。現代日本でもこの問題は解決していないのです(「知らない」という方は、知らないままの方が良いです)。

一つ気になったところといえば、「インド映画」の記述です。インド映画でダンスシーンが出てくることが書かれていますが、どうしてそういうダンスシーンが挿入されているのかの説明がありません。これは、実はインドの映画関係者の苦肉の策らしいです。いわゆる男女の仲の描写は厳しく制限されているそうです。ですので、ストーリー上そういう状況になったときはダンスシーンに置き換えるのだそうです。当時は知らなかったのかも知れませんが、著者は一応映像関係者です。「ガンジス河でバタフライ」執筆時にはこのことを知っていてもおかしくないと思うのですが(注釈いれても良いのでは?)。

あと、「ガンジス川」ではなく「ガンジス河」です。私は間違えて検索してしまいました。

ガンジス河でバタフライ」の表紙は著者自身のバタフライの写真ですが、これを長澤まさみに変えたら、いきなり売れるのではないでしょうか? 太宰治の「人間失格」の表紙をデスノートの作者の描いたものに変えたとたん売れ始めたそうです(→「人間失格 (集英社文庫))

参考リンク

ガンジス河でバタフライ (幻冬舎文庫)
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ガンジス河でバタフライ ディレクターズ・カット版【2枚組】 [DVD]
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