また、こんにゃくゼリーのニュースがありました。
Yahoo!ニュース – 毎日新聞 – <こんにゃくゼリー>事故相次ぐも、各省は法的措置取れず
「 こんにゃくゼリーを喉に詰まらせる事故」でもお伝えしましたが、こんにゃくゼリーでなくても、ダイエットできると思います。
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こんにゃくゼリー流行の理由
一般に信じられていることに、「ダイエット」=「低カロリー」というものがあります。決して間違いではないのですが、完全にイコールが成り立つものでもありません。ちなみに、私は「低炭水化物ダイエット」というサイトを運営しています。詳しくは説明しませんが、低炭水化物ダイエットでは、カロリーよりも、炭水化物摂取量をコントロールすることを重視します。
「ダイエット」=「低カロリー」となると、低カロリーの食品に注目が集まるようになります。ここで、ゼリーの話をしますと、通常のゼリーは「ゼラチン」でできており、高蛋白高カロリーの食材となります。一方、こんにゃくは、殆んどが水分の、炭水化物食品です。こんにゃくの方がカロリーが低いと思われているので、これをゼリーにすれば、ダイエット用として売れるということになります。
さらに、こんにゃく(蒟蒻)には、腸をきれいにする作用があると言われています。腸がきれいになると痩身健康に良いと信じられているため、こんにゃくゼリーは誠に都合の良い食品ということになったのです。ですが、一部の専門家はそのような説明をしていますが、実の所根拠が曖昧だったりします。厚生労働省がこんにゃくを特定保健用食品(トクホ)と認めている訳ではありません(トクホだから良いと言う訳でもないのですが)。蒟蒻については、一種の「ダイエット神話」「都市伝説」の域を出ないような気もします。
炭水化物含有量はあまり差がない
炭水化物含有量という意味では、こんにゃくが若干分が悪いです。こんにゃく粉は、炭水化物の塊です。これを水でとかしてかためたのがこんにゃくなのですが、この時点では、殆んどが水分となり、カロリーとして考慮される炭水化物(糖分)は2から3%程度となります但し、殆んどが食物繊維(グルコマンナンあるいはコンニャクマンナンと呼ばれる難消化性の多糖類)であるという話もあり、カロリーとしてはさらに低めになります。
(食品栄養成分表に記載されている炭水化物量は、「差し引き法」で求められているそうです。ですので、食物繊維の分も含まれているようです。紛らわしいですね。純粋な「糖分」の記載が欲しいところです。)
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一方、ゼラチンですが、粉末状の状態では蛋白質87%で炭水化物0%となっています。カロリーは高いことが判りますが、炭水化物0%は低炭水化物ダイエットとしては嬉しい食材です。
ゼリーになったゼラチンですが、コーヒーゼリーを参考にしますと、蛋白質1.7%となっています。これに味付用の砂糖などが加わるので、結果的にはもう少しカロリーが高くなります。ですが、蒟蒻ゼリーがゼラチンゼリーに比べて低カロリーかと言うとそんなことはありません。
甘味料が問題
実際にゼリーとするには、甘味料が欠かせないです。甘味料としては、砂糖の他「果糖ぶどう糖液糖」などが使われることが多いようです。炭水化物としては無視できる甘味料が使われていれば良いのですが、「果糖ぶどう糖液糖」は極悪添加物です。こんなのを摂取すると、血糖値があっという間に上昇し、インスリンの出動となる訳です。極めて危険です。
実は、ゼラチンや蒟蒻の部分のカロリーや炭水化物よりも、甘味料のカロリーや炭水化物がゼリーの大部分を占めます。食品栄養成分表や、商品パッケージを見れば分かりますが、カロリー(熱量)の大部分を甘味料が占めています。
低炭水化物ダイエット実践者は、「ゼラチン」か「こんにゃく」かと言うことよりも、このことに気を付けたほうが良いと思います。
結論として、実は蒟蒻ゼリーは、(甘味料のせいで)決して低カロリーではないということでもあります。蒟蒻本体やゼラチンよりも、甘味料として使用されている砂糖や果糖ぶどう糖液糖のカロリーの方が高いと思っているのは私だけでしょうか(数字を見れば一目瞭然なのですが)? 結果的には、ゼラチンゼリーも蒟蒻ゼリーもカロリーとしては大した違いはないと思います。勿論寒天ゼリーもです。
こんにゃくゼリーとして有名なものに、「蒟蒻畑」がありますが、これとて甘味料が気になります。
なお、ゼラチンは、コラーゲンを原料とした食品です。厳密に言うと、コラーゲンが変質(熱変成?)したものだそうです。なお、コラーゲンを摂取しても体内にそのまま取り込まれる訳ではないことを知っておいた方が良いと思います。
手作りゼラチンゼリーで、低炭水化物ダイエット
ゼリーを食べるのであれば、ラカントやエリスリムを甘味料としてゼラチンを使用して作ってはどうでしょうか? ゼラチンでも寒天でもこんにゃくパウダーでもかまいません。甘味料として、砂糖等ではなく代替甘味料を使用すれば良いのです。私見ですが、ゼラチンが一番手軽です。ゼラチンはポットのお湯ですぐに溶けるのですが、寒天やこんにゃくパウダーの場合は、鍋などで火にかけなければなりません。
ゼラチンパウダーはスーパーマーケット等で普通に入手可能です。
- ゼライス(ゼラチンパウダー)簡単お手軽
- 粉寒天(粉末寒天)食物繊維たっぷりです。食べすぎるとお腹が緩くなってしまいますのでご注意を。
作るのが面倒だという方には、カロリーゼロのダイエットゼリー飲料というものもあります。
参考リンク
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